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コラム

【反中デモ暴徒化】0513ビンズオン――その日、何が起きたのか


 私たちの調べでは、事は5月12~13日にThuan An町のThong Dung社から始まり、Binh Duong中に広がった。

■3時間は応じなかった

 午後、工員らが夕食の準備をしているところで、中国に抗議するデモを呼びかける声が現われた。労働組合は工員たちに、冷静になろうと説明した。会社の工員は8,600人、うち300人が、食事をとらず、そのまま帰宅した。会社は台湾系、だが省労働連合によると、中国人専門家が数人働いていた。混乱に会社と労働組合は、工員たちを帰宅させた。

 数百人の集団が――なかには工員もいれば、そうでない人間もいた――連れ立って、工業団地内の他社の扉を叩き、デモを呼びかけた。しかし3時間ほどは、誰も応じなかった。工員たちはまだ、仕事をしていたのだ。

 夜8時頃になりグループは再び連れ立って、会社で騒ぎを起こした。その時労働組合幹部は会議をし、法律に則って愛国心を示すことを工員たちに呼びかけた。

 5月13日、煽るグループが、7工場のうち4つの工場の工員たちを、デモに引き込むことに成功した。5,000人ほどのデモ隊が、あちらこちらへ行った。一方で、他の3,000人の工員たちは、帰宅していた。

 「はじめは、集団はただ穏やかに反中を叫ぶだけでした。彼らはいろんな会社の扉を押したり、叩いたりしました。でも多くの人はこれが愛国デモだと思い、参加していたんです」Thuan An町の工員たちは言う。

 デモ隊の人数は次第に増え、連鎖反応のように省全体に広がった。「5月13日、デモ隊は1万5,000人ほどになりました」省労働連合のBui Thanh Nhan副会長は言う。「工員たちが参加したのは愛国デモだと思ったからで、悪人に利用されているとは知る由もありませんでした」。

 Binh Chuan生産区の企業の警備員Hoaさんは、こう語る。「うちの会社は、台湾人夫婦の経営なんです。はじめは、デモ隊が会社に入り、工員たちにデモを呼びかけても、社長夫婦は庭に立って見ていて、特に何も言いませんでした。3時間ほどして、彼らが戻ってきて、扉を押したり、叩いたりしたので、会社の従業員たちが慌てて、社長夫婦をホーチミン市へ連れ帰ったんです。安全のために」。

 状況が悪化したのは、13日夜のことだった。暗くなり、また各社に人が居なくなったのをいいことに、悪人たちが手を出した。「夜、彼らはあちこちの会社を破壊し、物や金を盗みました」Nhan氏は言う。未明になると分かれて会社を燃やし始めた。

 破壊や窃盗、放火は主に、夜に行なわれた。「彼らはヤクザ。工員ではない。身体中に刺青を入れ、口では工員たちに、燃やせ、とけしかけ、自分たちは盗んでいました」目撃者の多くがこう語る。悪人たちは、工員らに自分たちの会社に行って盗むよう呼びかけた。工員たちなら、会社内部をよく知っているからである。「みんなやつらが怖くて、何もできませんでした」。Thuan Anのある企業の警備員たちも、道具も何もなく、彼らに対処などできず、「ただ黙って見ているしかなかった」と言う。

■被害のあと

 工業団地へ行き、工場を巡ると、今も破壊の跡がまざまざと残る。工業団地周辺の住民は、「本当に酷かった。燃えるし、物は持ってかれるし」と言う。工場前の市場や商店は営業を再開しているが、人の姿はまばら。工員たちもなんだか、おずおずとしている。工業団地で働くある幹部は、「工員たちには、そそのかされ会社を破壊し、後悔している人も多い。今その会社に戻って、あの日のことには触れたくないと思っているんです」と話す。

 省幹部Truc氏によると、所管機関やメディアに会うことを制限している企業もある。「あの面白くない出来事が、はやく過ぎ去ることを望んでいるんです」。

 Binh Duong省の企業の被害調査は今も続いている。外国企業以外に、ベトナム企業もとばっちりを受け、被害が出ている。

 省幹部は、被害の抑制で最も成功したのは、人的被害を最大限に抑えられたことだという。しかし別の問題も見つめなければならない。それは、工業団地の工員たちが悪人に利用されるという残念な出来事を、いかに避けられるようにするか、ということだ。

 省のある幹部は言う。「彼らは、こちらで騒ぎを起こし、注意を向けるあいだに、別の工業団地で窃盗、破壊を行なうなど、計算づくでした」。彼らは群集を利用し、この中にまぎれ、そのため対応はかなりデリケートになった。工員らが、国が愛国デモを鎮圧しようとしていると誤解する可能性があったからである。

 労働組合組織も、やはり最大の勝利を、人的被害を最大限に抑えられたことだという。省労働連合のNhan氏は、「中国人専門家が1人亡くなっただけでした。この方も暴行されたわけではなく、逃げたことで、息を詰まらせたんです」。各社の工員たちは、台湾人や韓国人、日本人の専門家や経営者たちをみな、安全に騒動から避難させた。

 多くの人が、会社や警備員の予想外に、事件は突如始まったと言う。Tan Uyenで働くQuocさんは、「彼らがどうやって、会社内の工員たちをデモに引き込み、そして突如自分たちの工場に引き返し、破壊させることができたのかわからない」と言う。工員たちによると、破壊していた人間のなかには、ヤクザ以外に、過去に解雇された人間の顔もあった。

 捜査機関は今も暴動の原因究明を続けている。一部企業では契約に影響が出ている。原料は失われ、生産設備も壊れ、活動再開にはまだ長い時間がかかるという。

■次の日には操業再開

 一方で、早々に生産を再開させた企業も多い。「翌日には、もう普段どおりに働いていましたよ」Thuan Anのある企業の工員は言う。Binh Chuan生産区で働く工員は、「うちの社長は台湾人なんですが、会社と生死を共にすると決めているようで、翌日には戻っていました。怖さも見せず」と言う。

 工業団地労組の検査委員会で働くNgoc Vanさんによると、省内の95%以上の工員は、すでに仕事に戻っている。各社では、「残業して輸出を間に合わせるぞ!」と工員に呼びかけられているという。

■かき消された労働組合の声

 さて、ひとつの省で何十万という工員が、工業団地のなかで働いている。
その工員らを今後誰が管理し、誰がまとめるのか。そして、いとも容易く悪人が工員らを引き込むことができたのはなぜなのか。省労働連合のNhan氏は、工業団地内、工場の労働組合は、法律に基づき非常に良い活動を行なっているが、「会社の生産発展や、生活のケアにしか目が届いておらず、社会の情報の広報は弱い。1日中仕事をして、ニュースに触れることも、国の方針に触れることも少ないため、悪人に利用された」と言う。

 一部工員は、工場の労働組合はほとんどが兼任であり、さして熱心でなく、工員たちの権利を代表するという役目に対する意識が薄いと指摘する。デモが破壊に変わったとき、労働組合は工員らに落ち着くよう呼びかけたが、その声は人波に消えた。工場の制服を着たまま、刺青を入れた悪人の指示に従い、自分の工場を破壊し、盗んだ工員も少なくない。

(Tien Phong)


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(2014/05/31 02:14更新)

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